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「座・SQUARE」公演

7月18日(祝)   「座・SQUARE」公演   国立能楽堂
   開演 午後1時~終演5時


一 調:「勧進帳」高橋 忍 大鼓 安福光雄
    
能:「千 手」
  シテ 千手前 井上貴覚    
   シテツレ 平重衡 辻井八郎
    ワキ 狩野介宗茂 宝生欣哉
    囃子方 笛 一噌幸弘・小鼓 鵜澤洋太郎・大鼓 安福光雄
    地謡 金春安明 副地頭 吉場廣明 本田芳樹・金春穂高
       岩田幸雄・本田布由樹・金春憲和・中村一路
    後見 高橋 汎 高橋 忍

狂 言「寝音曲」
  シテ 太郎冠者 野村万蔵 (和泉流)  アド 主人 野村扇丞

能:「昭 君」
  シテ 前 昭君の老父 (白桃)・後 呼韓邪単于の霊 山井綱雄
   子方 昭君の霊 山井綱大  
   シテツレ 昭君の老母 (王母) 中村昌弘
    ワキ 里の男 殿田謙吉
    囃子方 笛 槻宅 聡・小鼓 観世新九郎・大鼓 亀井広忠・太鼓 梶谷英樹
    地謡 高橋 忍  辻井八郎
       後藤和也・中村一路・本田布由樹・大塚龍一郎
    後見 本田光洋 横山紳一



たまたま、本当にたまたま切符を入手でき、数日前に滅多に連絡の無い友人から珍しく
メールがあったので、お能、行く?と声を掛け、とんとん拍子に当日を迎えました。
しかし。いきなりお稽古始めたものの、お能の舞台一度も見たことありません。
興味ゼロです。(ゼロでした、と未だに過去形で言い切れないのよねー)

「勧進帳」
一調ってなに?!という知識ゼロで挑んだ初お能鑑賞。
仕舞とお道具、楽器一種類とで演じる形態。笛や小鼓なら、なんとなく仕舞との
相性も良さそうに思うけれど、太鼓や大鼓ももちろんありなんです。
現状では、私はこの一調を見るのが好きかも。それと仕舞と謡だけ、とか(名称
わからん…)
でも、申し訳ないことに既に記憶から消えています…。
勧進帳なら歌舞伎では見たことあって、富樫かっこ良かったなぁとか思うけど、
物語の一部を舞で表現するわけで。その短い間に「物語」をいかに表現できるか
だと思います。

「千手」
人生初お能。わー能面だ!というレベルなわけで。卵から孵ったばかりの雛が
はじめて見たものを親と思うように、この作品が基本。

あぁ…なんて静かなのかしら。
囃子方が並んだ後、地謡が登場。笛と柱の細い隙間を通って座るのが不思議。
(驚くほど大きな人がいたので窮屈そうで)
囃子方の並びは固定なんだそうです。
地謡は後列の中央のどちらかが地頭と言って偉い人。
金春流宗家がこのときいらしてたんですねー。
笛の人、笛筒が懐に2本。能の笛は調律がされてないので合奏はできない、というのと
篠笛のように音階別に何本もあるわけではない、とこの時点での知識。
なのに2本。多分、途中どこか曲調なりの変わる箇所で吹き替えたのだと思うけれど
はっきりわからず。後からお稽古のお仲間に伺ったところ、バンド活動なども
されている異色の方と分かる。見た目とてもとても神経質そう。
だけど実にラクそうに笛を吹かれる。
笛ばかり見ていたので、他の囃子方の記憶が皆無だったが、その後、鵜澤洋太郎さんは
何度か拝見。安福さんもこの段階で見ていたとは…。
重衡、ずーーーーーっと、ずーーーっと動かないのです。想像するだけでキツイ。
直面(ひためん)だったので、この後金春祭りでお見かけしたときに、つい
「しげひら!」と言いそうになった。
物語としては淡い恋心と悲しい別れ、確実に死に向かう重衡と、そこへ送られてきた
千手。
ここで初めて気づいたこと。
お能は女性役でも声はそのまま。歌舞伎みたいなことは無いのです。
千手は年若い娘さんなわけですが、今思うと抑えに抑えた秘めた思いの強さみたいな
ものはこの時点でも少しは分かったかも。
ただ、とにかく初めて尽くしで、あれなに、これなに状態。

そして睡魔。

「寝音曲」
狂言は中学校に来てくれて「ぶす」(漢字出ない)を鑑賞したことがある。
棒に縛られた太郎冠者(次郎だった?)が面白かった記憶はある。
このお話しは家来が謡っていたのを聞いた謡好きな主が、謡って欲しくて
頼み込むが、あれがなきゃ謡えぬ、これがなければ謡えぬ、とのらりくらり
要求をしてくる、そのやりとりがおかしいみたい。
初めてのお能鑑賞で緊張してたのか、笑えず。
演者の方がふわっとした髪型でいかにも現代人で、内容ではなく、そこに違和感。

「昭君」
実際にお能を見るまで、テレビで見た能楽師の方の印象からお能の人は能面から
顔がいっぱいはみ出してるもの、と思っていました。
ところが今回、面をつけている(つけてるって言わないかも)お二人はどちらも
違う。そしてどちらも男の人の声なわけで…あーーどっちがどっちなの?という
ど素人ならではの「わからない」。謡なんて当然聞き取れないんだけど
せめて今の台詞はどっちが!くらい分かりたい…。
前シテが引っ込んでからしばらくのちに後シテとして鬼の姿で登場。
お能というのは摺り足で静かに進行していくものと思っていたら、安座の形のまま
跳躍。ええっ!こんな荒事みたいなのもあるんだ!と驚き。
小道具(大道具?)の鏡台もなんだかとても気になる不思議な形。
(こういう道具もシテ方が作製するんだそうです。大変)
一緒に行った友人とあの形はなんだ、とか囃子の拍子には何かあるのでは、とか
本筋とは違う(本筋わからないから)話になる。

寝落ちする瞬間に、どうも決まった拍子がある気がしたのだけど、これ以降は
それほど寝ずに済んでいるので確かめようが無い。

笛方は森田流の槻宅さん。今のところ森田流の笛はこのときだけ。
太鼓は金春流。太鼓は二流しかないので特定の構えですぐ見分けはつきます。
梶原さんは横浜能楽堂で太鼓のワークショップ担当される方ですね。
大鼓の亀井さんは大変人気のある方だそうで、このときも名前も存じ上げ
ませんでしたが、妙に華やかな人だなぁ、と思いながら聞いてました。
シテが引っ込んでいる間は囃子の見せ所、聞かせ所で、よくあの大鼓をあれだけ
打てるなぁ!とプロだから当たり前なんでしょうけど思いました。
そして何より私が目を見張ったのが槻宅さんの所作の美しさ!
何がどうなってあれほど美しく見えるのかわかりませんが、とにかく綺麗!
もう一回槻宅さんの演奏を、と思っていますがまだ機会はありません。

**

後からお能に詳しい方に伺ったらどちらも初心者向きの演目ではないみたい。
by Neko-Dama-c | 2011-07-18 15:01 | お能


つれづれ生きております


by Neko-Dama-c

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