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国立能楽堂 普及公演 『籠太鼓』

3月24日(土) 13:00 普及公演 国立能楽堂

解説
 『時の鼓』  村瀬和子

狂言
 『長刀応答』
   シテ/太郎冠者 野村万蔵
    アド/主 野村萬
     小アド/花見客 野村万禄
     小アド/花見客 野村扇丞
      立衆/近所の若者 野村太一郎
      立衆/近所の若者 山下浩一郎
      立衆/近所の若者 炭 光太郎


 『籠太鼓』
   シテ/関清次の妻 本田光洋
    ワキ/松浦の某 髙井松男
     アイ/従者 吉住講
      笛 森田保美 小鼓 成田達志 大鼓 安福光雄
      後見 横山紳一 辻井八郎
      地謡 中村昌弘 本田芳樹 本田布由樹 中村一路
          山井綱雄 吉場廣明 高橋忍 井上貴覚


面:曲見



狂言も能も初めて観る曲。
ワキがちょっと苦手な方なのよねー。
笛も初めて聴く方。京都の方かな?

3月はこの公演でおしまい。
国立能楽堂 普及公演 『籠太鼓』_d0091021_1814378.jpg


解説「時の鼓」
とてもよかったです。
言葉が柔らかで、ゆったりして、狂言、能それぞれ、ちょうど良い頃合いの解説でした。
日本で初めて時が計られたお話、また民衆に初めて時が公に伝えられたときのことなど。
日本の昔の時間も12分割だったわけですが、名称は十二支で言っていました。
午の刻の前が午前、午の刻の後が午後、という説明に一同納得。
ほわぁ~っとしたお嬢さんがそのまま奥さんになった風情の方ですが、
明確で無駄がなく、難しすぎず簡単過ぎず、かつ楽しいお話はなかなか頭脳明晰な
方でないとできないのでは、などと思いながら拝聴。こういう解説をお願いしたい。


狂言「長刀応答」
曲名にもなってる言葉の取り違えが面白いわけですが、「末広」や「蝸牛」も言葉の取り違えというか、取っ掛かりは同じ。
ですがこの二曲は最後に主が出て来て太郎冠者を怒ります。ところが今回の「長刀応答」は主は冒頭だけでした。
花見の季節らしく、うらうらとした雰囲気を明るく味わうもので、すっごくおかしい!というものではないのかも。
装束はオモダカなどの草や花、地はキナリと萌黄?の段々。裏地はくすんだ紫。


能「籠太鼓」
あっさり。きっかり1時間。
村瀬さんの解説によるとこの曲はアイ狂言の中でも「あしらいアイ」と言われる曲の一つで、あしらいアイには「三ござる」と呼ばれるものがあるそうな。
落ちてござる→道成寺
見てござる→黒塚、安達原
抜けてござる→籠太鼓
アイは初めて見る吉住講さん。とても若い方でしたが上手でした。
十二支の模様の装束なのも「時」と関係あるのかも知れません。

本田師は舞の中で僅かに足を後ろに下げるときに時間の質が変化する気がします。
視線が遠く感じたのは夫が既に遠くにいるからなのかも知れません。
静かな静かな狂気(だけれど本当は狂気ではない)。
本田師の声はかなり、言ってみればオッサンな声だとは思うのですが、
聴いているうち違和感がなくなっていくから不思議。

作り物が竹で組んだ牢はなかなか風情がある、というのも変だけど
雰囲気が良い。夫の形見だから離れない!とウソでも言い出すほどなのだから
それなりに作らないとおかしい。
後見が牢の間から中に手を突っ込んで方脱ぎの手伝いなどしていたのが
ええっ?!と思った。

ワキの高井師は下居になったときの姿がどうもしゃきっとしないのが…。
背が高いので前かがみになると目立つ。

囃子素晴らしかったです。森田師の笛は初めてでしたが、どこかハスキーな感じもあって憂いのある音でした。
成田師は西の人だけど、武士っぽい。このお二方の並びがとてもぴったりで良かったです。

籠太鼓、また見たいかと言われると、ちょっと考えてしまうカモー。
by Neko-Dama-c | 2012-03-24 13:00 | お能


つれづれ生きております


by Neko-Dama-c

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