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国立能楽堂 普及公演 

2012.11.10(土) 国立能楽堂 普及公演 13時開演 

解説・能楽あんない 
 「白い矢と朱の矢 ― 賀茂社の縁起と能」 田中貴子(甲南大学教授)

狂言「佐渡狐」
 シテ/佐渡の百姓 松田髙義
 アド/越後の百姓 野村又三郎
 アド/奏者 佐藤友彦

能「賀茂」
 前シテ/里女・後シテ/別雷神 武田宗和
 前ツレ/里女 坂口貴信
 後ツレ/天女 武田宗典
 ワキ/室明神の神職 宝生欣也
  ワキツレ/従者 大日方寛 御厨誠吾
 アイ/末社の神 佐藤融
 笛 竹市学 小鼓 幸正昭 大鼓 國川純 太鼓 観世元伯
後見 武田尚浩 津田和忠
 地謡 武田文志 坂井音隆 武田友志 藤波重孝
    藤波重彦 浅見重好 武田志房 松木千俊




中正面を買ったつもりが、一週間前にチケットセンターに電話したら
無かったのか脇正面でした。
うーむ。太鼓の手元が見えない…。

田中貴子さんという先生はとても透明感のあるお綺麗な細身の女性でした。
ああいうお話の仕方をウィットに富んだ、というのだろうなーと思いながら拝聴。
姫が何かをやっていて(水浴びだったり、厠で用足しだったり…)矢がやってきて
その後、突如懐妊という話は複数あるそうで、
丹塗り矢の場合も多いのに能では白い矢ですねえ、という。
あれ、朱だとどうでしょう。ちょっとけばけばしいかも知れません。
賀茂社縁起にもあるけれど、古事記にもある。ということから
元々大和にあった物語で、その人たちが移動し山城の国(今の京都)に
いつき(?)元が同じ人たちであるから、似たような物語であることよ、というような
(ざっくり)お話でした。
普及公演でお話される方はなんとなく、女性の方がお話が面白いように思います。
あまり緊張して見えない。

狂言。
又三郎さん以外は初見。
うーん。なんだろう。ヘタではもちろんないんだろうし、声の感じも嫌いじゃないんだけど
なんだか面白くなかったなー。
百姓っぽくないのは別に問題じゃないのかもしれないが、
奏者から賄賂を要求してるように見えて驚いたし、
キツネの特徴をイチイチ教えてもらう場面がどうもしつこい。
どこかちぐはぐな印象を持ちました。理由はわかりません。

賀茂。
前場の方が良かった。
幕から登場した神職が神様の能のとき特有の左右に大きく手を開いてつま先だちになる
あの型をしてから舞台へ。
確かこの日だったと思うが(銕仙会と同じメンバーだけど装束は大きく異なる)
いつも装束付けは完璧!な下掛り宝生流の方々なのに、前はともかく、背中側が
どうにもすっきりしていなかった。しかも被り物(?)がちょっと真ん中からずれていたし。
どうしたのでしょう。目だっておかしいわけじゃないけど、いつも完璧なだけに
あれ?という感じ。

ツレの坂口さんの声がぱーーん!と窓が開くような、単なる明るいのと違うのだけど
荘厳さとでも言うのか、毎度のことながら、なんでこんなにひとりうまいかねーと
思いながら聴く。
以前、某シテ方さんが「観世と名のつく人は声が大きい」と聞いた。
なるほど、そうだと思う。
しかし京都ではそれ以外の方たちも声が実に通る。
味方玄さんや片山九郎右衛門さん。
そういう方たちに近い声の特徴があるように思う。高貴な明るさとでも言えばいいかなー。

後場、
やはりこちらも若手の人気・実力ともにある武田宗典さん。
ご本人も華がありますから、とても可憐で美しい天女でした。
鈴の音が聞こえてきそうな舞でした。ふふふって笑みがこぼれるような。
あーいいわねー素敵ねーと。
ひとしきり舞って場を整える役目を果たした天女は笛座前あたりにスタンバイ。
雷神の登場を待ちます。

この舞台はとにかく囃子が良かったと思う。特に間違いなく笛と太鼓。
後場で雷神が登場するには、雷鳴もかくや、と思わせるような強くてスピード感もあり、
尚且つ、神が登場するにふさわしい威厳もなくてはならない。
特に太鼓の持つ役割は大きいわけですが、そこはもう、現在の囃子でこれ以上の太鼓は
望めないと思う。
素晴らしい囃子が雷神の登場を促します。
見所もさあ、出てくるぞ!とワクワクして幕が上がるのを待ちます。

… (ぇーーー…)

うーん。私としては期待はずれ。
装束は上は若草色に金の織り模様だったけど、とても着慣れていて生地が柔らか~く
なってる感じ。
生地がぺろん、というか、しなっとして張りが無いので身体のボリューム感にも乏しい。
もうちょっとパリッ!と音がするような生地の方が良かったのでは。
動きやすいとは思うけれど。
出でガクっとしてしまったので、その後もどこか腑抜けた状態で見てしまった。
型とか多分、しっかり綺麗なのかと思うけれど、そういうのわからないので。

ツレと囃子で充分楽しめました。
by Neko-Dama-c | 2012-11-10 13:00 | お能


つれづれ生きております


by Neko-Dama-c

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